病名でなく原因を探す!
公開日:2015年04月11日(土)
アトピー性皮膚炎と診断した途端、母親の多くは食事アレルギーを心配し、一部の医師は原因を考える努力をしなくなります。
一般的にアレルギーの原因と言うと血液検査のことを言われる医師や患者さんが多いですが、血液検査の結果と皮膚症状が合わないことが多いので本院ではあまり信じすぎない様に説明しています。
例:肘膝のかゆみを伴ったブツブツ(専門用語では丘疹)のある患者さんで、血液検査で卵アレルギー陽性は無関係です。卵アレルギーはかゆみを伴った大きな赤み(じんましん型反応、専門的にはⅠ型アレルギー)です。かゆみを伴ったブツブツは湿疹型反応、専門的にはⅣ型アレルギー)です。肘膝のかゆみを伴ったブツブツは発汗、特に汗の中のニッケルやコバルト(チョコレートに多く含まれる)に対するⅣ型アレルギーです。
血液検査の結果と症状の出ている場所や皮膚の状態を合わせて総合的に判断する必要があります。血液検査で陽性でも関係の無い場合、逆に陰性でも原因であることはとっても多いです。